2007年 09月 01日
8月30日、草津アカデミー&フェスティバルが閉幕しました。 最終日の午前中には「スチューデントコンサート」、 そして夕方からは「クロージングコンサート」。 「スチューデントコンサート」には美智子皇后様もいらして、華やかに盛り上がった最終日でした。 クロージングコンサートには、ハイドシェックも出演。 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番 を演奏しました。 以前からこのブログで数回書いているのですが 私にとっては「草津」「ハイドシェック」「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番」 と言うのが、人生の重要キーワード。 この出会いがなかったら、きっと私の人生は全く別のものになっていました。 ショーコシャシン。(Photo de Kiyotane HAYASHI) 98年にアカデミーに初参加した時のスチューデントコンサートの模様。 演奏したのはそう、今回ハイドシェックが演奏するベートーヴェンの2番コンチェルト。 泣けちゃうくらい、懐かしい…。 この時譜めくりをしてくれた彼女とも、今ではお友達♪ 縁って不思議! 草津には先日18日のハイドシェックソロリサイタルに行き、 クロージングコンサートは、実は行く予定にはしていなかったのですが やはり、この運命的なコンサート、行かなくてどうする、と思い直し、 再び草津へ行ってきました。 行ってよかったです。 師匠、日程&天候の悪さで少々お疲れと聞いていたので…。 私が行けば、一応盛り上がるし??(笑) 草津に到着した日、皇后様がアカデミーを来訪されていました。 当然警備は厳戒態勢、やはり雰囲気はかなりピリピリ。 夜のリハーサルもこんな雰囲気では聴きに行けないかと思ったのですが ちゃんと手配してもらえて、無事に会場に到着。 楽屋でピアノを練習中のハイドシェックに再会。 あれ?お疲れと聞いていたけど元気そう…? …でもないか。 前日にオケとの初合わせがあったはずなので様子を聞いてみると 相当荒れ気味の合わせだったようで…(>_<) 「昨日はもう、疲れきっちゃってさ…」 あちゃ~~~!です。 ハイドシェックとの時間はいつでも、スリリング。 前日の様子のせいでスタッフもみんな、なんだか心配顔。。 さぁ、どうなる本日のリハーサル! さすが、ハイドシェック。 やはりちゃんと調子を上げてきます。 一音目からいい音してました。 オケや指揮者のデーラーさんとも何だか和気あいあい。 良かった!これで安心!と皆、大喜び。 周りに心配かけずぎです、師匠…。 そして、コンサート当日。 皇后様の移動の際には、その度に全ての動きがストップしてしまうので ハイドシェックの手配した車が来れなかったり、 持っている手提げ袋の中身をチェックされたり、 あっちにもこっちにもいるSPに常に監視されている、そんな緊張状態のなか、 ハイドシェックにとっては本番に向けて集中するためにはベストコンディションとは言えなかったと思いますが、 午後3時くらいに皇后様がお帰りになった後は、草津も静けさを取り戻しました。 *********************************************** 皇后様は2度ほどお見かけしましたが やはりとてもお綺麗でした~~。品格というのはにじみ出るものですね。 ハイドシェックも、皇后様とお話する機会があったようで 皇后様の美しさ、優雅さにとても感動していました。 *********************************************** 話をコンサートに戻します。 当日はあいにくの天気。 雨が降り、霧も出てとても寒かった。 でも、ハイドシェックのピアノは「キラキラ」していました。 雨が少々苦手なハイドシェック、体調的には少し心配もありましたが 演奏は、やはりどこまでもハイドシェック! コンチェルトを弾かせたらやはり最強。そう思いました。 ハイドシェックの演奏するコンチェルトは、 ソロパートを鳴らしながらもオケのために重要な音もちゃんと拾いながら演奏していくので そこにピアノとオケの対話が生まれ、躍動感ある演奏になるのです。 ハイドシェックがいつも言うコンチェルトを勉強する時の心得。 それは「まずオケパートから譜読みするように」ということ。 ソロパートだけ練習していては、コンチェルトの全体像は見えない、という 一見当たり前のような言葉ですが、奥の深いアドヴァイスです。 コンサート後のサイン会の様子。 「素晴しかったよ」と声をかけに会いに来て下さった、ヴァイオリンのガブリロフ先生と。 盛大に終わったコンサートの後は、打ち上げパーティ。 受講生も、教授陣も、スタッフも、一般客も、み~んなで楽しく過ごしました。 ハイドシェックもたくさんのファンに囲まれて、さすがの人気者。 楽しい楽しい! 私が今回、とても嬉しかったのは ハイドシェッククラスの受講生のみなさんの言葉。 「わたしたちみんな、ハイドシェック先生のファンになってしまいました」 「時に優しく、時にものすごくおっかないけど、心があっての厳しい指導だとわかりました」 と、みなさん本当にこの2週間ハイドシェックと充実の時間を過ごされたようで、嬉しかったです。 中には「レッスンは天国と地獄を両方経験した」なんて言う、方もいらっしゃいましたが どういう意味だかは、私は大体想像がつきます(笑) 私には、母が昔私に言った名言があります。 「褒めることなんて簡単、責任を持って叱ってくれる人が本物」 まさに、ハイドシェックとのレッスンもそう。 決して手放しで褒めてくれませんから。 良い時は良い、それ以外は褒めません。 褒めないどころか、熱が入ってくると怒られる! だから、時にぶつかる。 私もレッスン中に「なんだと~こんにゃろ~」と思ったこともあるし。 でも、そこから自分で歯を食いしばって頑張る。 ハイドシェックは、ちゃんと頑張る機会を与えてくれているんですね。 こんなレッスンの姿勢にも ハイドシェックの正直さ、ひたむきさが表れていると思います。 2週間のアカデミー、お疲れ様でした。 ハイドシェックは翌日にはパリに戻り、そのまた翌日にはブルターニュに移動。 そこでヴァカンスを過ごすようです。 長旅大変だけど、ブルターニュに着いたらゆっくり出来ますね。 草津でお会いしたみなさまも、お疲れ様でした~。 また再会できる日があるといいですね♪
by moncheminparis
| 2007-09-01 10:18
| ハイドシェック au Japon
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........................ *profile* 愛知県立芸術大学器楽科卒業後、渡仏。エコール・ノルマル音楽院入学。演奏ディプロム取得。その後スコラ・カントルム音楽院入学。同音楽院コンサートディプロムを審査員満場一致の一等賞で取得。サン・ノム・ラ・ブルテッシュ国際ピアノコンクール「フランツ・リスト賞」、U.F.A.Mコンクール室内楽部門第2位受賞。1998年以降エリック・ハイドシェック氏指導の下研鑽を積み、ソロ、室内楽、伴奏等で幅広く活躍、また後進の指導も力を入れ、2010年よりパリ郊外のコンセルヴァトワールにて教鞭を取る。 「ピアニスト鈴木晴美の部屋」 Comment elle joue? *** 音源UPしました♪ ................... *インタビュー掲載サイト* 音楽留学サイト And Vision (2007年1月) 最初はみんなゼロだった 前編&後半 (2008年12月) ................... *リンク Liens * ハイドシェック公認日本語サイト 「エリック・ハイドシェック通信」 ハイドシェック公式HP(仏語) Bienvenue sur le site officiel du pianiste Eric Heidsieck コンサートイマジンHP concert imagine 以前の記事
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