2008年 05月 16日
J-12  進化するベートーヴェン
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スケッチ画によるベートーヴェン。

このスケッチはあまり正確な描写ではないそうですが
頑固そうなあごとか、がっちりした体型などは
私のイメージと合います。


ちなみに後ろで手を組む姿は
ベートーヴェンが散歩をする時
よく見られたポーズだそうです。





ハイドシェック来日ブログラムの中に
創作主題による6つの変奏曲 ヘ長調作品34」という曲が入っています。
この曲、実は最近のお気に入りで、気がつくとテーマを1人で歌っていたりします。

ベートーヴェンは、この曲を出版する際に
「全く新しい手法」を用いた作品であると言った、と伝えられています。
では何が新しいのでしょう?


♪新しいこと、その1

変奏曲の多くは、オペラのアリアなどを主題にしていたるものが多いです。
聴き手に覚えのある、有名な旋律を用いて各変奏を即興的に演奏するのが魅力。
でもこの変奏曲では、ベートーヴェン自身による主題が使われています。
当時の聴衆には「あら?知らないテーマだわ…何の曲かしら」という印象でしょうね。


♪新しいこと、その2

主題、そして各変奏間の転調に注目。

   主題 :ヘ長調
   第1変奏:ニ長調
   第2変奏:変ロ長調
   第3変奏:ト長調
   第4変奏:変ホ長調
   第5変奏:ハ短調―ハ長調
   第6変奏:ヘ長調



楽器をお持ちの方は是非、鳴らしてみて欲しい(出来れば和音で)。
6つの変奏の調性が3度ずつ下行しています。
この転調、ベートーヴェンの時代には全く新しい響き。
まるでドビュッシーなど近現代を思わせる、斬新なアイデアです。


♪新しいこと、その3

さらに。
変奏曲間は、調性だけでなく拍子や速度表示も変化しています。
各変奏が、それぞれ全く違った性格を持っています。
一瞬、変奏曲なのにそう聞こえない…と思うほどです。


この作品は
ピアノソナタで言えばあの有名な「テンペスト」と全く同じ時期に作曲、出版されています。
中期のピアノソナタ、と呼ばれる時期です。
この時期の作品たちは、1つ1つが非常に新しい。
ベートーヴェンは着実に「ロマン派」の扉を叩いています。
心の叫びを熱く表現する事は、当時まだ新しく革命的であったのです。

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by moncheminparis | 2008-05-16 11:37 | ハイドシェック来日ツアー2008 


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