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2008年 09月 23日
ピアニストは指先で考える
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夏に日本に帰っていたときに読んだ
青柳いづみこさん著書「ピアニストは指先で考える」。
うんうん、共感しちゃう、という部分が多い!
ピアニストの運命を決める、と言える(と私は思う)親指くんの話から、
指は立てて弾くべきか寝かせるべきか、の議論
手首は??脱力法とは?などなど…
まさにピアニストが日々、どうすんべ~と頭を悩ます数々のテーマが満載。



私が母や先輩方から聞いた話によりますと
昔はピアノテクニックの主流と言えば「ハイフィンガー奏法」。
これは、各お指をしっかり縦に動かし(高く指を持ち上げるように、の意で「ハイフィンガー」)
指は丸く立ててして指先を多く使う奏法。
「お指が独立してませんよ」と言う表現があるけれど
それは各指がパラパラと1本ずつ分かれて動いていない、という意味。
特に中指と薬指は、手の構造上連動しやすいので訓練が必要。

それに相対するようなテクニックもあって
「お指を寝かして(伸ばし気味にして)」弾く方法。
背中から肩、ひじ、手首のどこにも余分な力を入れず
鍵盤と直接触れる指先にパワーを集める「脱力」法と一緒に考えられる事の多い奏法。

本の中でこの2つの奏法についてかかれてあった部分は興味深い。
私個人的には「お指を丸く」派の先生にも「お指を寝かせて」派の先生にも両方に師事しました。
私の手は関節が柔らかく、指は長く細いので「寝かせて」派だけだと力の支点が定まりにくく
「お指を立てて」派だけだと、今度は指がこんがらかってしまう…。
なかなか曲者の手なのですが、使いこなす術は自分で見つけるしかありません。

ちなみに私の現在の師匠、ハイドシェックは
背丈のわりにずんぐりした短い指の持ち主で手は大きいほうではありません。
手のストレッチ性は、ハッキリ言って私の方が上。私の手はよく広がります。
ハイドシェックはよく私の手をびょ~んと伸ばして「信じられない!」と叫んでいます。

手が広がらないハイドシェックですが
その代わり彼の手首の柔軟性、そして親指の俊敏さはすごいです。
その素晴しさについては「ピアニストは指先で考える」でも時々触れられています。

あと余談ですが、青柳さんはスポーツ観戦が大変お好き!ここも妙に共感しちゃいました。
スポーツと音楽って、私もよく重ねてしまうんですよね。特にフィギアスケートなんかそうです。
「(子供の頃の)浅田真央ちゃんがいとも簡単に超難易度のジャンプを決めてしまう」のと
「子供の頃は簡単に天使のような演奏出来てしまうモーツァルト」の比較の部分。
これ、私も同じ事思ったなぁ。。。


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by moncheminparis | 2008-09-23 19:09 | ピアノ piano


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