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2008年 02月 08日
マダムか、マドゥモワゼルか。
語学を学ぶ。
これは本当に人生を豊かにしてくれます。
私は、もとの性格がおしゃべりなので仏語が思うように話せなかった時期は
それはそれはフラストレーションが溜まりました。
oui と non くらいしか言えないなんて…
時にはそれが質問なのかさえ、わからない時もあったり。
微妙な笑顔でごまかしちゃったり。

今、私が通った道をニコラが歩んでいます。
前に少し書いたのですが、彼は今日本語を勉強中。
私もなるべく手伝っているのですが、私には教えるメトードがないので…日本語って説明するのすごくムズカシイ。

最近すっごく可笑しくって大笑いしたのは
ムッシュウは日本語で何て言うの?マダムは?と話していた時。
…そうだなぁ日本語だと「紳士淑女のみなさん」って言うよ、と教えたら

「じゃあ、シュクジョ鈴木?」
と言われ、飲んでいた紅茶を吹きましたよ~。
フランス語の「マダム鈴木」から「マダム=シュクジョ」で「シュクジョ鈴木」と思ったらしいです。

違う違う。
それを言うなら普通に「鈴木さん」。
誰々の奥様って限定したかったら、鈴木夫人。
でも滅多に言わないかも。。
多いのは鈴木さんの奥様とか。かなぁ。

なんて話から、ちょっと発展して
そう言えば、フランスではご挨拶のまえに
「Madame, Monsieur」とか「Madame,Mademoiselle,Monsieur」って言うでしょ?
いつも女性が男性より先に呼ばれるよね?
でも手紙の宛名に書くときはなんで「Monsieur et Madame.....」ってなるの?

と、素朴な疑問をニコラに投げかけてみました。
すると、答えは
挨拶の前のくだりは「礼儀上」。
いわゆるgalantrie精神(レディーファースト)から来るものだけど
手紙に書く際は、多くの女性は結婚して男性側の名前に変わるから
それがハッキリわかるように、ムッシュウを先に書くんだよ。

そうかぁ。。

ニコラの言う、galantrie精神というのは仏人男性にとって日常的なもの。
家庭教育の一環でしょうね。
どんな小さな男の子もちゃんと女の子に先を譲ります。
(最近は余裕のない残念なムッシュウも時々見かけますけど…)
だからって「女が先でしょ」と胸をゆっさゆっささせて大えばりする女性は最低。
これは、お互いが気持ちよく社会生活を営むための文化なのですから。

男性から譲られて、自分が女性だと感じる。そしてメルシー。
女性からメルシーと言われて、自分が男性だと感じる。
これこそ、エスプリ。
人にもよりますが、ニコラはgalantrieを女性に示す事は自分にとって誇りでもある、と言っています。
ほほぉ。。


ところで。
マダム、マドゥモワゼル、ムッシュウにはそれぞれ複数形もあって
Madame マダム→ Mesdames ダム
Mademoiselle マドゥモアゼル → Mesdemoiselles ドゥモアゼル
Monsieur ムッシュー → Messieurs ッシュウ


なので
大きな会場での公な演説などの前では複数形になって
「Medames et Messieurs」 メダム ゼ メシュウ という発音になります。
これを私の母はいつも
「えだまめだむっしゅう」
と言います。。。


もう一つ、習慣で。
女性は結婚していなくても「マダム」と呼ばれる事があります。
これはある程度成長した女性に対しての敬意も含まれていて
既婚か未婚か判断がつかない時には、取り合えず「マダム」と呼ぶのが礼儀。
いかにも若いお嬢さんの場合は「マドゥモワゼル」。

そこでもしもこだわりがあって
「私はマダムよ」、とか、「マドゥモワゼルよ」と相手に主張するのはタブーではありません。

留学したばかりの頃は
「マドゥモワゼル」と声をかけられる事が断然多かったのだけど
今は「マダム」が多くなってるなぁ。。。
私は別にどっちでもいいので「マドゥモワゼルです」とは言い返しませんけど
時々、あ~私もやっぱり年を取ったのだなぁと思う今日この頃です。
ま、マダムと呼ばれる方が「大人の女性」として見られてると思えば、悪くないですね。


追伸:
全然関係ないんですけど
昨日オペラ座界隈を歩いていたら、柔道家の…山下泰裕さんを見かけました。
ユニフォーム姿だったので目立ってました。
もうすぐフランス国際大会ですもんね。



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シンシシュクジョの皆様、いつもメルシーボクです♪

# by moncheminparis | 2008-02-08 10:14 | フランス語 français
2008年 02月 07日
Bonjour ソレイユさん!
tu es le soleil de ma vie ♪♪
というフランス語の歌があります。
フランスでは、とある有名CMで替え歌として頻繁に流れるのでもうお馴染み。

英語だと
you are the sunshine of my life ♪

「君はボクの人生にとって太陽さ~~♪」←チョー直訳(笑)

Oh...
日本語で言われたらこっぱずかしくってダメかも。
日本語ってホント、恋愛表現に向いてないような。。
だからニホンジンの男性ってシャイなのかな。。。


コホン。
脱線しました。


何故こんなラブソングを紹介しているかというと
「soleil」繋がりなんです。
そう、太陽王ルイ14世の、ソレイユ!
Roi-Soleil !
Bonjour ソレイユさん!_c0086674_17504432.jpgついでにまた脱線すると
太陽王と言えば「仮面の男」…で、
ダルタニアン&三銃士!
この映画好きだ~!
って言うかダルタニアンを演じた
ガブリエル・バーンが好きだ~!
さらに…ダルタニアンと言えば
長野五輪でダルタニアンを見事に演じきった
仏人フィギアスケーター、キャンデロロ!
J'adooooooore!!
思い出すだけで胸がキュンキュン。

この辺りの時代がものすごく好きです。
実は私、ダルタニアンになりたいです。ハイ。



なんか今日はテンションが少しオカシイのでここで軌道修正します。


食いしん坊で食べるのも作るのも興味津々の私が、
昔から大好きで(エキサイトブログを始める前から!)ずっと愛読していたブログ
食卓から愛を込めてのソレイユさんが、なんと!私のブログを読んで下さっていた事が判明。
そして、さらにさらに!
ソレイユさんは我が愛すべきオジサン、ハイドシェックのファンでいらっしゃったのです~!

昨日はなんとTBまで下さいました。
ハイドシェックのベートーヴェン

ソレイユさんは以前エキサイトより「今週のピックアップブロガー」に選ばれた程の素敵なブロガーさんです。
そのシンプルで暖かい文章と素敵なお料理の数々は、是非みなさんにもオススメですよ。

と こ ろ で。

太陽王と言えば…(まだ続く)
ヴェルサイユですわね?
ヴェルサイユと言えば…マリー・アントワネット。
アントワネットと言えば。。

つながる、つながる。

ブログ乙女のクラシック通称「オトクラ」運営人、高野麻衣さんは
乙女で、アントワネットで、クラシック音楽で、ネコで、ハイドシェック繋がりなんです。
去年の草津アカデミー、ハイドシェックソロリサイタルの折、出会った方です。

ハイドシェックで繋がるブログの輪。
麻衣さんのブログも近日中にご紹介します♪



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ワン・クリック、s'il vous plait 麻衣さんもランキングに参加されてます♪

# by moncheminparis | 2008-02-07 10:00 | フランス語 français
2008年 02月 05日
2008年、ハイドシェック来日情報 (注:3月6日ブログに改訂版有り)
ハイドシェックファンの皆様は、そろそろコンサートイマジンさんのこんなページをすでにチェックされた方もいらっしゃる事でしょう!
2008年のハイドシェック来日スケジュールが段々固まってきている様子です。

プログラムは「オール・ベートーヴェン」
期待が膨らみます。

<プログラム内容>
ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」
創作主題による6つの変奏曲 ヘ長調 Op.34
6つのバガテル Op.126
ピアノ・ソナタ第31番


公演は、札幌、米沢、東京の順で行われるようです…。

…と、ここで!
072.gifホカホカアツアツの新情報がたった今、入ってきました。

どうも、札幌の前に仙台公演が入ったようです。
現地の方より情報を頂きました。
既にチケットを先行予約したとか。。なんて積極的!うれしいです!
仙台公演は5月28日、とか。

という事はオジサマのツアースケジュールは

訂正:仙台札幌米沢東京 という事になりそうです。(←それぞれ詳しいサイトへリンクしてあります)
東日本~東北、北海道、というわけですね。
ハイドシェックの東北地方公演は今までそれほど多くなかったはずなので
今年は2公演も入って、新たなファンも増えるのではないかしら。
とても良いニュースですね。


サントリーホール公演に関してのちょっと「楽しみ」なニュースは
プラチナ席をご購入の方へ「ハイドシェック来日40周年記念プレゼント」があるようです。
なんでしょうね?プレゼントって。
プレゼントは「開けてビックリお楽しみ」が一番。
イマジンさんからの発表を楽しみに待ちましょう。

「エリック・ハイドシェック通信」も負けていられません(笑)。
新鮮な情報と独自のコンテンツをどんどん、増やしていくつもりです。
お楽しみに♪



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# by moncheminparis | 2008-02-05 15:51 | ハイドシェック来日ツアー2008 
2008年 02月 02日
ハイドシェック公認の日本語サイトが出来ました!
Je suis ravie de vous annoncer la naissance du site d'Eric HEIDSIECK en japonais

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ブログを読んで下さっている皆様

しばらくこの記事をトップに固定します。ご了承下さい。
新着ブログは随時更新していますので、スクロールして下へ移動してください040.gif
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ハイドシェック公認の日本語サイトが出来ました!_c0086674_20352611.jpg


ハイドシェックのご友人、BBさんの多大なるご協力を頂き、
!!!ついに念願の「ハイドシェックの日本語サイト」が誕生しました!!!

~エリック・ハイドシェック公認日本語サイト~
「エリック・ハイドシェック通信」~La Lettre d'Eric Heidsieck


2001年より設立された仏語の公式サイト運営人、
Laurant Bonaccorsiさんの了承を頂き、
「日本語ガイド」としてほぼ全文を翻訳したものを掲載しています。



現段階では翻訳作業がメインとなっていますので
日本語サイト全体としてはまだまだ未完成の状態ですが
これからみなさまのご意見なども頂きながら
独自のコンテンツを発展させていきたいと思っています。

♪2008年ハイドシェック来日♪ツアー情報、詳細はこちら
ツアーに向けハイドシェックへメッセージ募集中!←ご覧下さい


***続きを読む***

# by moncheminparis | 2008-02-02 17:01 | ハイドシェック au Japon
2008年 01月 30日
悲惨さをさわやかに伝える
戦争を取り上げた本や映画ってやはり見るべきだと思います。
昨日は、23日から1週間パリで開催されていた第11回Festival Cinéma Télérama の最終日。
開催中は選出された15本の映画を3ユーロで見られる、という事で映画好きにはかなり魅力的。
システムは、雑誌Téléramaを購入、その中に2名まで有効のクーポンが付いています。


フェスティバルのプログラムで随分前から見たかった映画があったので
最終日の昨日、駆け込みセーフで見てきました。
さすが映画好きのフランス人、3ユーロで見られるチャンスを逃しません。
20時からの上映は満員。


Marjane Satrapi マルジャン・サトラピ原作のアニメーション映画
「Persépolis」 ペルセポリス  製作:2007年(フランス)

悲惨さをさわやかに伝える_c0086674_2230476.jpg
声:キアラ・マストロヤンニ
   カトリーヌ・ドヌーヴ
   ダニエル・ダリュー

舞台は、1970年~90年代の激動のイラン。
どんな時でも生きる勇気とユーモアとロックを忘れない主人公の少女・マルジ(原作者)と、
母娘3代にわたる温かな心の交流を軸に、アニメーションで描かれています。



実はかなり悲惨な内容なのに
アニメーションのタッチが軽やかなので最後までさわやかな気持ちで見れます。

悲惨さをさわやかに伝える_c0086674_22443161.jpg
生き生きとした人物像。
その中でも特に愛すべきキャラクターは
主人公マルジと祖母。
(ハチマキしてるのがマルジ、左端がおばあちゃん)。



女性の権利が全く存在しない世の中。
「お前らみたいな女は残らず犯してゴミ溜めに捨ててくれるわ」
と暴言を吐く男たちがのさばる中
女としての誇りを忘れるんじゃない、公明正大に生きなさい、と祖母はマルジに教育します。
教育は言葉ではなくその生き姿で。そこが、粋なのです。

そして愛らしく幼いマルジ。
おじいちゃんは共産党員だったのよ、と8歳のマルジは聞いて大興奮。
しかも牢屋に入れられたんだって!おじいちゃんはヒーローなのよ!と無邪気なマルジ。
幼い彼女の目にはその後ろに潜む悲惨さは映らない。

悲惨さをさわやかに伝える_c0086674_2323785.jpg

でも。。マルジは段々わかっていく。
そして成長していくマルジ。
大人になること、女になる事。
自分の身を守るために犯す間違い。
いろんな事を沢山経験して大人になる。



この映画は、暴力はいけない、戦争は罪だ、と押し付けてきたりしません。
見る側に少し余裕を与えてくれる。
実際、昨日の会場で何度も笑いに包まれ暖かい気持ちになるのです。
でも見終わったとき、それぞれの心には間違いなく人間としての誇りが迫ってきて
今もなお続くおろかな暴力の連鎖に思いをはせずにいられないでしょう。

マルジが味わった外国生活のシーンは
現在も変わらず存在する問題を浮き彫りにもしていました。
そこもまた、私の心に強く、残りました。
見てよかったです。

# by moncheminparis | 2008-01-30 15:07 | 日々のこと… d'habitude