2008年 09月 05日
![]() ハイ。 とっても今更なのですが。。 ウワサでは聞いていたあの有名ドラマ。 「のだめカンタービレ」 ついに、ついに見てしまいました…。 そして、笑いました~~。 いやはや、やられた!と言うのが正直な感想。 私は音大出身ですので、ドラマのあちこちに散らばる 「これはないでしょ」という要素も、正直言えば気になる。 例えば「ハリセン教師」ね。こんなのいたら大問題です(笑)。 でも、そんな小さな疑問は吹っ飛ぶドラマの勢い。 ホント楽しかった! 私のお気に入りはやっぱり第1話。のだめと千秋が出会うお話。 のだめの弾く「ベートーヴェン:ピアノソナタ<悲愴>第2楽章」の あまりの個性的なテンポ感に我が師匠を重ねてしまったり。 それと、のだめ&千秋の2台ピアノ。曲はモーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ」。 初合わせ、いきなりのだめのミスタッチ。これ、最高。 出だしはユニゾンだから、ミスすると目立つんですよ…。 その間抜けな、でも「ありがち」なミスに、爆笑。これ本番でやってしまったらどうしましょっ! ロック大好きヴァイオリニストの峰くんとのだめのデュオ。 伴奏型なのにソロパート並みにギコギコ弾きの峰くんと、突っ走るのだめ。 ヒートアップしてテンポがどんどん上がっていく2人。 ありえな~い曲作りなのですが、そこがまた楽しい。 そう言うのもありかな?と一瞬思わせてしまう。 それから、印象に残ったのは のだめがコンクールの本選でやってしまった「勝手に編曲」。 ストラヴィンスキーのペトルーシュカは泣く子も黙る鬼の難曲ですが、 緊張と準備不足のため舞台上で譜面を忘れ真っ白になるのだめ…(この心境!怖い!) そこでつい、コンクールへ向かう途中で耳にしてしまった「あの」メロディーを弾いてしまう。 「ソッドミソラソミファッファッレ~♪」 キューピー3分クッキングのテーマ。 ペトルーシュカとキューピーテーマで、あんな自然な編曲が可能なんて。 このドラマは時々考えさせられるシーンもあって 千秋がハリセン先生に 「お前の生徒はみんな同じ弾き方をするんだよ、フォルテ、フォルテ、コンフォーコって馬鹿の一つ覚えみたいに…」 と捨て台詞を吐き破門になる場面。 フォルテ、フォルテ、コンフォーコはイタリア語で、forte, forte, com fuoco 「強く、強く、火のように燃えて」と言うような意味です。 あるピアノ学習者があまりにも全曲通して「最強」で弾き通すもんだから 「君そんな音量で耳痛くならないの?」と先生にレッスンで言われてしまった… という話を耳に挟んだことがあって、それを思い出しました。 音量って出ればいいってもんじゃないんです。 音が鳴れば映えるので、だんだんこうなっちゃうピアニストも結構いるようで。 それから、のだめが先ほど書いたコンクールで キューピー以外はとても素晴らしい演奏をしたのに入賞すら出来なかった場面。 これは、実際の世界でも同じ。 コンクールではミスや暗譜飛び(演奏中止まってしまう事)をした場合は即、落選。 フィギアスケートと、その辺り似ています。 ところで。。。 個性的な仲間が集まるエキサイティングな学生生活が描かれていますが 確かに…音大にはヘンテコな人も多いかも。 「あんたって変わってるね」「あんたに言われたくない!」みたいなやり取りは多い。 ピアノ科に在籍していると、どうしてもソロ活動がメインになるので1人で練習する事が多いけれど、 色んな楽器の人と交流を持って、室内楽や伴奏などの経験を積むのは楽しいもの。 あんな風にオケに参加(?)出来るのだめちゃんが羨ましいなぁ。 色彩感を身に付けるには、やっぱりオケを聴くのが一番だし。 それに、ピアノ科の学生より弦・管楽器とか声楽の学生の方が気さくで楽しかったりね! あ~何だか、のだめカンタービレの漫画を全巻読みたくなってきました~! 私ってミーハー…。 ***************************************************** ![]() 応援クリック、シルヴプレ ![]()
by moncheminparis
| 2008-09-05 18:39
| ピアノ piano
|
Comments(8)
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ぜひ全巻読んでパリ編に突っ込みいれてください!!
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コンバンハ♪
私は先に漫画で読んだのですが最初からハマってしまいました。 かなりぶっ飛んだ演奏にも関わらず自分の気持に正直でウソのない演奏が人を惹きつけてしまうのでしょうか。 のだめの場合は手も大きく卓越したテクニックも持ち合わせているようなので千秋はこのテクニックに参ってしまったようですが(笑) 青柳いづみこさんの著書に「ボクたちクラシックつながり」というのがあります。 のだめを引き合いにして見事に現実と対比させているのですがとても読み応えがありお勧めです。 ![]()
★貝塚サトシさん
パリ編…昨年末にスペシャルで放送されたものがありましたね。 その時期日本にいたので、見てました。 パリの街並み、実際のパリ音楽院などが出てきて楽しかった! 俳優陣はフランス語も随分練習したようで…すごいな~と感心してました。 突っ込みを入れたくなる部分もあるのですが それよりもあのドラマの勢いと楽しさ、そして「ここ」というポイントは押さえている辺り、 プロデューサーの腕を尊敬してしまいます! パリ編は今でも漫画では続行中なのでしょうか。 とにかく、漫画はそのうち全巻読む事になると思います(笑)。 ![]()
★magnetさん
あ~magnetさんも、のだめ、見てましたか! 正直「音楽系」ドラマって「くっだらない!」と思ってしまうことも多いのですが のだめは、ウワサに違わぬ面白さ、そして音楽のセレクトもいいですね。 あちこちに音楽をやっていれば「ありがちな」オチ、のようなエッセンスもちりばめられていて いやはや、久しぶりにあんなに笑った~!という感想です。 ところで奇遇ですが今私は青柳さんの本を読んでいる真っ最中なんです。 「ピアニストは指先で考える」という著書です。 これまた共感する部分多く、近いうちにブログでも書こうかなと思っています。 青柳さんものだめに注目!でしたか~。 magnetさんおススメの本もいつか読んでみたいです。
おぉーーー!!ハイ!私も愛読してます!
実際に音楽されてる方から見ても共感できる部分が多いのですね!! ワタシも、貝塚さんと同意見です^^実際に住んでいる方にこんなカンジなのですか?と聞いてみたい場面が、漫画には多く出てきてます(時間にルーズとかストとか)。 漫画はパリ編の方が長くて、今佳境の入ってます。最新刊では、ベートーベンソナタ31番と向き合うのだめと会えます♪(とあおってしまう自分・・) ![]()
★コロさん
ハイ、かなり共感部分多し、です。 それと、ギャグっぽいところも…私の好きないい感じなんです。 例えば、「全日本音楽コンクール」というのが確か出てきたと思いますが その主催が「押売新聞社」とか。 実際は「読売新聞社」です(笑)。 あと、のだめちゃんが頑張って本選まで行ったコンクールのフランス人審査員の名前… 「オクレール」先生ですが、フランスの大手スーパー「ルクレール」を連想させて これまた1人ウケてしまいました。。。 ところでご質問の >時間にルーズとかストとか ですが、これは本編を読んでいませんが、「事実」だとハッキリ断言できます。 実際にストで試験に遅れそうになったとか、合わせの相手が全然来ない、などなど、 漫画のような現実の話です…。 のだめちゃんは31番と向き合っているのですか~。 ドラマののだめちゃんしか知らない私には、想像も付きません! のだめちゃんは頑張ったんですね。 パリ編…そちらも是非読んでみたいです。 ![]() ![]()
★mayamayaさん
原作の漫画、そしてドラマのDVDなど、きっと今でも人気があるのでしょうね~。 音楽に関わる人も、そうでない人も純粋に楽しめる優秀ドラマですね! ドラマでは描かれなかったパリ編・その後が今とても気になります。 |
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